地方を殺すな!

2008/4/4 金曜日 – 14:00:25

書名:地方を殺すな!
著者:三浦展、ほか

自分史を作成するうえで、市販の書籍を参考にすることはよいことだと思います。もちろん度を超して盗作になってはいけません。
プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
また自分史として自分の知識と経験を綴るにしても、情報収集は必要です。取材に行くこともあるでしょうし、参考文献を読破するも必要なことです。
ここではわたし、野見山肇が読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。

地方が画一的な開発を受けてしまい、活力を失っているのではないか、という問いかけの本です。
東京一極集中やシャッター通り商店街のことは気になることなので、読んでみた。
実際、故郷に帰ると繁華街だったはずのアーケードのある商店街も、駐輪場になっていたり、市民憩いの場になっていたり。
寂しいこと限り。郊外にSC(ショッピングセンター)が建ち、元々あったスーパーも閉店している。
まさに、この本が示すファスト風土なのだ。

しかし、道路開発が犯罪誘発につながっていくあたりから、なんかトンデモ本の気配を漂わせる。
犯罪の起こった地域をドライブしていくような話になっていく。
この部分を担当したライターはどういうつもりなのだろう。どう落ちをつけるのだろう?と気になりながらも読み進めると、落ちはないのだった。
犯罪の起こった地域をドライブして終わりなのだった。

一部に、地域活性の成功例が記載してある。
こちらの方は安心して読める。

つまり、成功例は書きやすいのだが、失敗例は書きにくいと言うことかもしれない。
むしろ、失敗例を読み物としてまとめられたら、一人前のライターになれるということなのかもしれない。

なお、巻末にガイドブックがついていて、それは読んでみたいリストになる。
今度、三浦展さんの「ファスト風土化する日本」は読んでみようと思う。

チョイ上の自分史わたし本なら文研ビズ

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