徳川吉宗・国家再建に挑んだ将軍

2008/12/12 金曜日 – 11:40:25


書名:徳川吉宗・国家再建に挑んだ将軍 (江戸東京ライブラリー)
著者:大石学

自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。

徳川吉宗と聞いて思い浮かぶのは、享保の改革と暴れん坊将軍だろうか。
その享保の改革を中心に、吉宗とその周辺の人々の解説本だ。

江戸時代中期のことがよくわかる。
それ以外のこともわかっていくような、上出来の本だ。

家光までの頃に秩序が整えられ、
綱吉前後の頃に、文化が整えられ、
吉宗の頃に、行政が整えられた、というわけだ。

しかしながら、経済は整えられなかった。
どの将軍も整えられなかった。吉宗も。

吉宗の行ったことは、幕府の財政を黒字化しただけで、日本の経済を立て直したわけではない。
むしろ、幕府だけを立て直し、そのしわ寄せを他藩と産業に押しつけたのではなかろうか。
と思う。
書名には「国家再建に挑んだ」とあるが、ここでいうところの国家とは幕府のことだろう。

大石さんはそれを評論抜きで淡々と解説されている。
だから、よくわかるのだと思う。

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