点と線
2008/11/9 日曜日 – 17:24:59
書名:点と線 (新潮文庫)
著者:松本清張
自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
松本清張の小説で有名どころといえば、ゼロの焦点、砂の器、そしてこの点と線だろう。
名作は?というと議論の始まるところだが、有名どころではこの3つが頂点だと思っている。
ぼくが推理小説を読んでいたら、友だちに言われたことがある。
「それ、昭和三十年代だろ。今の若い人が読んでわかるかね?」
「えっ、何がですか?」
「今の若い人、ケータイが当たり前のときに、電話すらなくって呼び出しだったり、電報を打ったりする状況。わかるかね?」
「でも時代小説読む感覚じゃないですか?」
「やーでも、なまじ現代小説ぽいところもあるしね」ずっと心配していた。
さて、この点と線。
これまでテレビドラマ化もされているので、ネタばらしをしても問題ないだろうし、ぼくも読んだことないのになぜかトリックは知っていた。
それでも、探偵役の刑事・三原がトリック解明に近づいていくのを気を揉みながら応援している。
点と線。
もはや推理小説でなく、感情移入小説家もしれない!