日本語へんてこてん
2008/11/7 金曜日 – 17:30:28
書名:日本語へんてこてん―古典でわかる!日本語のモンダイ
著者:あんの秀子
自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
人というものは常に自分より若い人を「今の若い者は~~~」と言ってしまうのである。
日本では安土桃山時代にもそのような不満を記した書き物が残っているとか。
また、コトバの乱れについても、同様で、新し言い回しが出てくるたびに「今の若い者のコトバが乱れている」と嘆くのである。
やがて、いくつかのコトバは淘汰され消えてしまい、いくつかのコトバは支持され、生き残ってやがて日本語として認知される。
この繰り返しなのだが、過渡期に直面したときは、どっちに付こうか、迷いがちだ。
さて、この「日本語へんてこてん」はタイトルからして、お年寄りの若者を煙たがる主張をまとめた本かと思うと、これがまったく相ではなく、古くからの日本語との比較から新語や若者コトバについての解説がなされているのである。
そこには、お年寄りのひがみは微塵も感じられない。
教養のある人は、品のよい文章を書く。
教養のある人は、みだりに人を馬鹿にしない。
そう、あんの秀子さんは品のよい方なのだ。