聞かなかった場所
2008/11/4 火曜日 – 14:01:19
書名:聞かなかった場所 (角川文庫)
著者:松本清張
自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
好きな作家である宮部みゆきさんが「尊敬している」というのだから相当な作家なんだろうと思って、読み始めたのが松本清張の小説なのだけれど。
たまに、流して書いたような小説に当たる。
それがまた、松本清張の場合、面白くないワケじゃないところが、宮部みゆきさんをファンと言わしめる実力なのだろう。
例えば、この「聞かなかった場所」、面白いのだが、構成上おかしいんじゃないかと思う。
全236ページの長編なのだけれど、前半は後半の状況説明じゃないかと思う。
ここまで引っ張ることないだろうに!
編集の人に「先生、今回は100ページということでお願いしたんですが、ほかの小説で穴があきまして、急で申し訳ございませんが250ページにしていただけませんか!」
すると松本先生は「そんなー、急に言われてもー。」
「お願いします.先生しか頼る人がいません!」
「しょうがないな、やるだけやってみるよ」
「ありがとうございます。一生先生について行きます!!」
とか何とかのいきさつで無理矢理236ページまで引っ張ったんじゃないだろうか?
でも、「聞かなかった場所」面白い。