Dの複合
2008/10/20 月曜日 – 12:20:07
書名:Dの複合 (新潮文庫)
著者:松本清張
自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
宮部みゆきさんの書く小説は、登場人物と出来事の絡み具合の巧妙さにほとほと感心して、好きになったのだけれど。
その宮部みゆきさんが責任編集した松本清張傑作短編集というものを先日読んで、宮部みゆきさんが松本清張ファンということを知ったのだけれど。
この「Dの複合」、今まで読んだ松本清張作品の中でいちばん面白い。
というのは、登場人物と出来事の絡み具合の巧妙さにほとほと感心したからだ。
さすが、宮部みゆきさんがファンになるだけのことはあると思ったのだ。
所々にコミカルな部分を織り交ぜ、殺人事件を追い求めているというより、主人公伊瀬忠隆の好奇心とぼくの好奇心がぴったり一致して、伊瀬の「次はここに行ってみよう」とか「これが気になる」という筋の展開に疑いもなく同意し読み進めていくのだった。
517ページの長編なのだけれど、3時間で読み終えてしまった。
でも坂口みま子さんが殺されることはないと思うのだけれど。