大江戸定年組7-神奥(しんおう)の山
2012/1/26 木曜日 – 10:18:22
書名:大江戸定年組7-神奥(しんおう)の山
著者:風野真知雄
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
時代小説というものは現代で伝えたいことを過去に戻すとより強調されるからたまたま舞台設定を変えただけで、採り上げるテーマやモチーフはそもそも現代小説のもの、というものはけっこうある。
というか、人をテーマにするのが小説なのだから、そして人類が登場して以来、人は変わっていないのだから当たり前なのだが。
それにしても、「あっこれは現代の高齢化社会を江戸時代に移したな」とこの本を読んだ人の60%くらいの人が思っているに違いない本に違いない。
今の70歳以上の方々は年金生活でゆとりある暮らしをしている割合が高い。
何せ、日本の貯蓄の半分はこの高齢者が持っているのだから。
隠居した幼なじみが事務所を借りて、何でも屋を始めてそれがけっこう流行っているという話。
といっても留守番をしていても小説が持たないので、探偵業を引き受けたときの話が中心で。
剣豪の浪人が事件を解決する話ではなく、隠居したお年寄りの「知恵」で解決する話だ。
こんな風に年をとって、こんな風に生活できたらそれはどんなに幸せだろう。そうなるように今から準備したいという目標を確認するためにもこのシリーズは読み続けたいものだ。