芝浜謎噺 (神田紅梅亭寄席物帳)
2011/9/3 土曜日 – 12:08:16
書名:芝浜謎噺 (神田紅梅亭寄席物帳)
著者:愛川晶
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
落語がキーワードのミステリー小説。
おそらく著者は落語を書くことができるに違いない。そして、ただ落語を書くだけでなく、既存の落語の展開にもいくつもの提案したいことがあるに違いない。だったら噺家になればいいのにと思うが、それは何かしらの事情があるのだろう。
それにしても、練り込まれた構成で、一般の噺家たちもこんな工夫をしているのかと思うと感心する。
芝浜に矛盾が多いのは知っていたが、それが噺家の力量を表すバネになっているとは知らなかった。
ミステリー小説を楽しめるのはもちろん、落語についての豆知識が増えるものうれしい一冊だ。