お七火事の謎を解く
2008/3/1 土曜日 – 21:00:37書名:お七火事の謎を解く
著者:黒木喬
自分史を作成するうえで、市販の書籍を参考にすることはよいことだと思います。もちろん度を超して盗作になってはいけません。
プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
また自分史として自分の知識と経験を綴るにしても、情報収集は必要です。取材に行くこともあるでしょうし、参考文献を読破するも必要なことです。
ここではわたし、野見山肇が読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
八百屋お七は、好色五代女に取り上げられ、次の歌舞伎の演目になってこれが大ヒットして、今に語り継がれている。
この歌舞伎で大ヒットしたお礼に、岩井半四郎がお墓を建てたそうで、このお墓は今も残っている(東京都文京区白山の円乗寺)。
江戸の火事は毎年のように起きるものなのに、何故、八百屋お七だけがこれほど有名ないのだろう?
江戸の大火と言えば、振袖火事とこのお七の火事が双璧だろう。
なぜ、一放火犯の娘がこれほど有名になったのか?
なぜ、それにしては、お七の記録がほとんど残っていないのか?
そんなに謎があると言うことも知らなかったけれど、これでまた江戸時代に詳しくなった。そんな本です。
ところで、八百屋お七の謎を解くには、まず時代背景を知る必要があるらしい。
江戸の都市計画と火事が起きたときの事後処理の様子など、知っておかないと行けないことがたくさんある。らしい。
202ページ中、82ページめまでが、この解説なのです。
しかし、江戸は火事が多かったおかげで都市計画は進んだのではなかろうか!