箱根の坂
2011/1/26 水曜日 – 13:17:46
書名:新装版 箱根の坂(上) (講談社文庫)、新装版 箱根の坂(中) (講談社文庫)、新装版 箱根の坂(下) (講談社文庫)
著者:司馬遼太郎
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
好きな武将は、黒田如水と北条早雲だ。どちらも司馬遼太郎の小説がある。
黒田如水の播磨灘物語は、国盗り物語の斎藤道三や織田信長のように、明日に向かって伸びていくぞという気概の籠もった主人公のエネルギーが感じされるものだった。
それは年齢を重ねても、もっと上を目指す向上心がちっとも錆びていないからだった。
さて、北条早雲である。彼の何が好きかというと、50代を越してから国盗りを始めたところ。
当時なら、老齢にさしかかる頃なのに、ちっともそんなことのない。国持ち大名?になったのは80歳の頃なのだ。
となれば、播磨灘物語以上の気概あふれる小説を期待したのだが。
これがなんと地味な行き方をしている。
よっぽど北条早雲はエピソードを残さなかったのか、何故だろう?と思うほど地味な小説なのだった。
司馬遼太郎の意図があるに違いない。読んだあとは、それが気になる。