わかりやすく〈伝える〉技術
2010/6/25 金曜日 – 16:16:52
書名:わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)
著者:池上彰
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
今(2010年)の最も旬な解説者である池上彰さんのわかりやすさに迫る本だ。
しかもわかりやすかった!
池上さんの冠番組を見ていると、多少予備知識のある題材のときがいちばん楽しい。
彼がどう料理するのか、何を主テーマにするのか、何を取捨選択するのか、それを考えると、何が重要で何が付帯事項なのかが見えてくるからだ。
それにしても解説はうまいなと思っていたら、なぜうまいかがこの本を読んでみてよく分かった。
ずっと努力と試行錯誤を続けてきたからだ。こどもニュースのお父さん役をする前からずっと「わかりやすく伝える」ことを考えてきたからだ。
ただし、ここにはいまだかつてない新発見はない。どれも誰かが言っているような、つまり王道的なノウハウだ。
それを、わかりやすく説明しているところに池上さんの価値がある。
わかりやすく伝えることに自信がない人は教科書として、わかりやすく伝えることに自信がある人は他流試合のつもりで読むとよい本だ。