軍師 官兵衛〈下〉
2010/3/26 金曜日 – 10:24:25
書名:軍師 官兵衛〈下〉 (講談社文庫)
著者:岳宏一郎
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
下巻は、信長が迎えた最後の正月の宴会から官兵衛(如水)が死ぬまで。
官兵衛いちばんの大仕事は、中国大返し。その次が関ヶ原のときの九州平らげ。
この2つは、官兵衛の天下取りの野望と絡まって、強く、賢く、ずるく描くべきだ。
巻末の解説(横浜市立大学教授・今谷さん)によれば、「著者の筆致は精彩を放っている」とのことだが、この今谷さんは歴史学者のようで、どうにも小説を読み解くことは不得手のようだ。
躍動感はない。
この小説は、淡々と描くことを狙っている。黒田官兵衛の軌跡を追った小説だ。