裁判官の人情お言葉集
2009/11/4 水曜日 – 16:27:35
書名:裁判官の人情お言葉集 (幻冬舎新書)
著者:長嶺超輝
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
裁判をおもしろがってはいけないが、関心を持つことは悪いことではない。
裁判とは、人の欲や感情がほとばしり出たものだと思う。それも法律の抑制を超えて出てきたものだと思う。
もちろん罪を犯した法が一般に悪いのだけれど、それ以外にも何かあるのではないかと思って、この本を読んでみたわけだ。
この本は見開き構成になっていて、偶数ページの左端に決めの台詞が2、3行にまとめられている。
これが人情お言葉なのだそうだけれど、裁判の中身を知らないので、ピンとこない。
残念な構成である。奇数ページにその『お言葉』の解説が並んでいるのだけれど、裁判の中身がわからずでは、著者の上滑りな文章のような感じられてしまう。
惜しい、実に惜しい。一貫した記述方針のもとに再構築してほしい本だ。だって素材はとてもよいものなのだから。