中島飛行機物語
2009/10/16 金曜日 – 12:39:35
書名:中島飛行機物語―ある航空技師の記録 (光人社NF文庫)
著者:前川正男
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
中島飛行機ときけば、零戦のエンジンを連想する人も多いだろう。
著者の前川さんは、その中島飛行機の技師であり、経営陣でもあった人だ。その人の回顧録なのだけれど。
技術者であり、業界紙にいくつも原稿を書いていた人のようで、文章を書くことになれているというか、読みやすい文章を書く才能のある人で、いつの間にか読み終えていたというのが読後の最初の感想だ。
自慢話や人の悪口も書いているのに、それがちっとも嫌みでないのは、お人柄か。
こう日宇人はきっと性格がよいのに違いない。残念なのは、そのような人も戦争に巻き込まれ、荷担してしまうということ。
「何とかならないのか、世の中は」とも考えてしまった。