朧夜ノ桜―居眠り磐音江戸双紙

2009/6/21 日曜日 – 17:21:04


書名:朧夜ノ桜―居眠り磐音江戸双紙〈24〉 (双葉文庫)
著者:佐伯泰英

自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。

とうとう磐音が結婚する! おこんさんと結婚する! というのだけれど、本巻のテーマはそれではなさそうだ。
本巻のテーマは、「礼」ではなかろうかと思うのだ。
というのは。

坂崎家から佐々木家へ養子に行った磐音は、義弟となる井筒遼次郎を尚武館に迎え入れる。
井筒遼次郎は、磐音のいなくなった坂崎家へ跡継ぎとして養子に入ることになっている。
そのとき、剣術には礼が最も大切であり、礼に始まり礼に終わるのだと、改めて諭すのだった。

さて、イベントとしては、本館の主となる磐音とおこんさんの婚礼の儀だが、寄りによってそのおめでたい夜に、
磐音をねらう剣客が現れる。
その名は、河西勝助義房というのだが、「祝言の夜に無粋は承知である」と言いつつ、勝負を挑む。
しかし、田沼意次野井を君でわざわざ抜擢された5名の刺客のはずなのに、ほかの人と違い、まったくあっけなくやっつけられてしまう。
そんなところに、「礼を失する者の末路」が描かれているのだ。

それにしても武家の嫁女となったおこんさん。なんか、ちょっとつまらない。

チョイ上の自分史わたし本なら文研ビズ

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