遠霞ノ峠―居眠り磐音江戸双紙
2009/6/20 土曜日 – 17:39:31
書名:遠霞ノ峠―居眠り磐音江戸双紙 (双葉文庫)
著者:佐伯泰英
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
磐音は浪人なのだけれど、関前藩のために働いている。
お殿様も、「そちは江戸で奉公を続けていると世は思っている」と直々に言ってくれるほどだ。
さて、この時代、どの藩も財政は厳しいそうだが、その起死回生の対策。
関前藩の海産物を千石船で江戸に運び、売りさばいて儲けるという、薩摩藩がサトウキビでやったようなことを磐音が企画発案し、実践するのが、今回の目玉だ。
たまたま嵐で、その直前の船はほうほうの体で江戸湾にたどり着き、磐音は気をもむ。
また、なかなか着かないのだ。
あーやきもきする!
もちろん、居眠り剣法も冴え渡る。
今回は、浅草から青梅、そして秩父までの遠出だ。それも借金取りと女衒の用心棒として。
と書いてしまえば、坂崎磐音も変わり果てたかのようだが、まったくそんなことはない。
さわやかに、品良く、武士として、男として、人間として、まったく恥ずかしくない行動のままだ。