おれは権現

2009/5/5 火曜日 – 11:37:43


書名:おれは権現 (講談社文庫)
著者:司馬遼太郎

自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。

時代小説家を、乱暴に2分すると、関ヶ原の西軍派と東軍派に分けることができる。
とは友だちの説なのだけれど。

司馬遼太郎は、この分類では西軍派になる。
ただ、福島正則を温かい目で見ているし、加藤清正を忠の人と描いている。
そういう点では西軍派でなく、豊臣派とでもいうのだろうか?あるいはアンチ徳川家康派なのかもしれない。

この「おれは権現」に納められた7つの短編小説はどれも、徳川家康に翻弄された人生を送っている。
それだけに、司馬遼太郎の寂しくも哀れな人たちの話のようになっている。
司馬遼太郎は短編小説が苦手らしく、エピソードを追う展開になっているだけの出来なので、講談を聞くような感じで読むのがよいだろう。

チョイ上の自分史わたし本なら文研ビズ

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