剣の天地

2009/3/5 木曜日 – 16:41:26


書名:剣の天地 (新潮文庫 い 16-5)
著者:池波正太郎

自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。

主人公の上泉伊勢守は、剣豪にして城主という、2枚看板の人だ。
戦国時代には生きにくかったろう。

というわけで、城主の座を隠居して息子に譲ると、気楽な剣の修行の道に入る。
普通の人なら、気楽ではないだろうが、伊勢守には、それが楽しいことらしい。

なにせ、剣を抜いて襲いかかる、そこそこの剣豪を、仰向けにひっくり返るだけでやり過ごし、襲いかかった人はそのまま崖を落ちて死んでしまうのだから。
とても悔いの残る人生だと思う。

この上泉伊勢守。柳生宗厳より強い。柳生宗厳は柳生宗矩のお父さん。
柳生宗厳をまったく子ども扱いする。
塚原卜伝とどっちが強いのだろうなど、いろんなことを考える。
少なくとも、宮本武蔵では、相手にならないだろう。

うーーん、上泉伊勢守。

おにぎりで、子どもを人質に取った無法者をやっつけるのだけれど、塚原卜伝だと思っていたら、上泉伊勢守だった。

剣豪小説は優しい人が強い。ということがよくわかる本だ。

チョイ上の自分史わたし本なら文研ビズ

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