一夜漬け文章教室
2008/12/6 土曜日 – 16:14:49
書名:一夜漬け文章教室 (PHP新書)
著者:宮部修
自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
新聞記者上がりの作文の先生というと、悪い印象を持っていた。
作家や評論家になれないばっかりにその鬱憤晴らしに作文の素人に八つ当たりするという印象だ。
第1章「まずエッセイから始めよう」を読む限り、またこんな人に当たった-とがっかりしていたのだが。
第2章、第3章と読み進むうちに、読む速度が速くなっていく。
意気投合が始まったのだ。
宮部さんの言っていること、ぼくも同感なのだ。
接続詞は使うな、いきなり書き始めるな、まさにそのとおり!という気持ちで読み進んでいく。
第1章を読み終わるのに30分ほどかかったのだが、残り5章を読むのに1時間ほどしかかからない。
読み終えたときは、宮部さんと友だちになれるような気がした。
ただ惜しいことに、接続詞は使うな、いきなり書き始めるな、以外の主張はとても高度な内容になっている。
作文の初心者にはとうてい実践できないことばかりだ。
したがって、一晩で文章作成のコツを身につけようと思う場合は、この部分、読み飛ばしても差し支えない。
なぜなら、接続詞は使うな、いきなり書き始めるな、以外は名文を書くコツだからだ。
宮部さんは作文を愛している。作文術を愛している。
愛しているあまりに、過度な要求をつい、作文の初心者にもしてしまうのだろう。