汎用型マニュアル
2011/9/16 金曜日 – 15:12:12啓学出版(今は存在していない)発行のマニュアルバイブル(絶版)という本があります。
この本から学んだことの一部をここに紹介していこうと思います。
汎用型マニュアル
自分史を書くということは、長い文章を作成することです。
うまい文章やわかりやすい文章は、文才に恵まれた人だけの特権だと思っていませんか?
もちろん文才に恵まれた人は、うまい文章やわかりやすい文章を書くことができます。
でも、特に文才がなくたって、十分にうまい文章やわかりやすい文章を書くことはできるんです。
ここでは、そのちょっとしたコツを1つずつ紹介していきます。
前回、タイトルにした対象者別マニュアルの対極にあるのが、この汎用マニュアル。
1冊で、あらゆるお客さんに対応しようというのだから、制作者としては腕のふるいどころだ。
そこで凝らした工夫に、手前味噌なヤツがある。
使い方マップというものだ。
凝ったのは、名称。
マニュアルは読むものではなく、使うものだという宣言をしている。
マップというのは、本であるマニュアルを見知らぬ街にたとえ、この街を案内するガイドブックを目次の前に掲載したのだ。
マニュアルがわかりにくいという人の大方の理由は、どこに何が書いてあるのかを知らないからだ。
だから、マニュアルを使う前に、このマニュアルのどこに何が説明されているのかを知ってもらい、マニュアルを必要としたときのガイドにしてもらおうと思ったのだ。
「マニュアルのガイド? そんなのが必要なんておかしいよ。ガイドなんていらないような分かりやすいマニュアルを書きなさいよ」と現実を知らない(現実が見えていない?)同僚には不評だったが、強引に企画を通して、使い方マップを掲載した。
ものすごくうれしかったのは、完成後1年経たずして、よその会社のfaxのマニュアルに、使い方マップというものが掲載されたこと。
その会社のテクニカルライターには認められたのだと思うと、うれしくてたまらなかった。