本能寺
2011/2/6 日曜日 – 12:09:55
書名:本能寺〈上〉 (角川文庫)、本能寺〈下〉 (角川文庫)
著者:池宮 彰一郎
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
時代小説は娯楽小説だから、面白くなきゃつまらない。
作家がどれだけ物知りかどうかは関心の外なのだ。物知りでなきゃ、時代小説は書けないと思うので、小説の中で博識を披露しなくても良いのだ。
という気持ちで読むと、池宮さんの小説は読みづらい。彼の成果発表物のようだ。
この本能寺も然り。
何が退屈かというと、筋を追うより、登場人物の志(それも作者の推測か思い入れ)を語っていて、出来事がなかなか起こらないのだ。
起こっても、伝言文で終わってしまうのだ。
つくづく、司馬遼太郎や池波正太郎のうまさを思い起こしてしまう。