フリーター世代の自分探し
2010/12/25 土曜日 – 19:38:50
書名:フリーター世代の自分探し―新しい自分史のすすめ (心のライフライン)
編者:河村茂雄
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
ぼくは自分史作成支援サービスを生業の1つにしている。
それまで自分史といえば、還暦を迎えた方が記念碑として書いてみようかというような動機の、記録を残すというものだった。
それは今でも主流なのだが、昨今では、もっと別の目的で自分史を書く人が増えている。
若い人も自分史を書くそうなのだ。
スケートのキム・ヨナ選手も自叙伝を出すくらいだし。
この本は、そんな若い人が自分史を書く意義を整理した本だ。
フリーター世代と言っているが20代の人のことだ。フリーターであってもなくても、この活用例はいいと思うのだが、何でこんな書名にしたのかは謎だ。
その代わり、事例として紹介されている自分史の出来がよい。
よくここまで自分を向かい合って、自分を客観的に記述できているなと思う。
これは、本人が書いた原稿を都留文科大学の学生さん(河村さんの研究室の学生さん)がリライトしているのだそうだが、その学生さんたちの文章力のおかげなのかもしれない。
すごくためになった本だ。自分と向き合うと言うことはどんなことなのかをまじめに考えたい人は、読んでおいて損はない。