自分史の創造
2010/12/16 木曜日 – 10:42:24書名:’85世田谷市民大学ゼミナール修了レポート「自分史の創造」
編集発行:世田谷市民大学
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
宮坂広作氏によると、自分史とは「主我が客我をどう見ているかという自己認識・自己理解が必然的に描き出されるもの」らしい。
何もそんな言葉づかいをしなくても、「客観的な事象を作者本人がどう見ているか、その評価が自分史には表れてくる」といえばいいものを、東大の先生となると難しい言葉を使わないと気が済まないのか、これが難しい言い回しであることにすら気付かないのか、いずれにしろ、そんなたいそうなという感じだ。
まあ、そんな冒頭の記事を読み終えると、あとはこのゼミを受講した方々の自分史がまとめられていて、それは確かに自分史なのだが、その人たちが生きていた時代の証言集のようで、とても興味深い。
主観も入っているが、その時代を生きていた人の主観なのだから、時代を見つめた証言・証拠に違いないのだ。
ぼくはこれまで時間軸にとらわれないほうが面白い自分史が書けると思っていたのだが、とらわれる必要はないが、意識する必要はあるなと気付かされた価値ある本だ。