「知の衰退」からいかに脱出するか?
2009/12/20 日曜日 – 16:29:51
書名:「知の衰退」からいかに脱出するか?
著者:大前研一
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
自分を含めてだが、バカだなーと思うことがある。
新社会人だった頃、30歳といえば、しっかりした分別のある大人で、40歳といえば重みのあるし、威厳のある存在だった。何かしらの責任感もいつも背負っている雰囲気だった。
それが、だ。自分を含めて、昨今の大人は持っていない人が多い。大人がそうなのだから、若者はもっとバカっぽい。
なんて、ことを太古の昔から、人は続けていたのだろうが、この大前研一も同じか?
そう思って、その確認のために読み始めてみたのだが、良い意味で裏切られたのである。
サブタイトルに「そうだ! ぼくはユニークな生き方をしよう!!」とあるように、「日本人はバカでどうしようもない」というような、自分だけは賢いがなんと大衆のバカなことよ、といった、エリート意識はなく、素直な感情を吐露しているようで、ホントは叱咤激励はおろか、これだけ言って分からなかったら、あんたはダメだ、衰退するだけだと怒られているのにもかかわらず、「そうか、こんなからくりがあったんだ」と感心して読み終えてしまった。
大前研一のいうとおりなのだが、ぼくみたいなしょぼい人間は、乗り越えられない。
乗り越えられないまでも、一歩這い上っていきたいというのが率直な読後感だ。