にっぽん怪盗伝
2008/7/7 月曜日 – 20:21:19書名:にっぽん怪盗伝 (角川文庫)
著者:池波正太郎
自分史を作成するうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に作成するときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を作成するときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を作成する際の参考情報になれば幸いです。
池波正太郎。今いちばん好きな歴史小説家だ。
何がよいのかというと、
・文章がいい。
・登場人物に感情移入できる。
・描写している料理がおいしそう。
・いろんな小説に同じ登場人物が出てくる。
池波正太郎は小説家なのだから、描いていることは創作なのだけれど、江戸時代はそんな暮らしだったのだろうとか、歴史上の人物も、こういう性格だったのか、なんて思い込んでしまうような文章力なのだ。
このにっぽん怪盗伝 (角川文庫)でいちばん好きになった登場人物は、女片腕乞食の「おこう」さん。
「食べましたよ、私はとうとううなぎを食べましたよ」という台詞と「拾いものは届けるってのが、乞食の掲げる看板なのですよ」という台詞。
宮部みゆきの江戸小説も好きなのだが、まだまだ池波正太郎には及ばないかなと思っている。