お伽草紙
2009/9/22 火曜日 – 12:33:12
書名:お伽草紙・新釈諸国噺 (岩波文庫)
著者:太宰治
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
三島由紀夫と太宰治。どっちがすごいのか、なんてことは小説好きや国文学好きからみたら、どちらともいえない、比べることも無粋なことかもしれないが、気になることではある。
太宰治といえば、人間失格。魅力のない主人公でここまで読み手をどきまぎさせるのは太宰治の力量だからだろう。
ぼくはまだ三島由紀夫の小説を読んでそのようなものに出会ったことがない。
しかし、人間失格だけなら、太宰治はどれだけの大小説家なのだ?ということになるので読んでみたのがこの「お伽草紙・新釈諸国噺」というわけなのだ。
古来から伝わるおとぎ話を太宰治はどんな料理に仕上げてくるのか、楽しみな本だ。
もし、これと同じ試みを三島由紀夫が行っていれば、このテーマに限り、三島由紀夫の方がうまいのではないかと思えてしょうがないのだ。