団塊の世代

2009/7/12 日曜日 – 12:27:43


書名:団塊の世代 (文春文庫)
著者:堺屋太一

自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。

著者曰く、これは予測小説という小説界の新分野なのだそうだ。
「予測とは予言などのオカルトと違い、科学的なものだ」と小学生の頃に見た子ども向けドラマで主人公の台詞にあったのを思い出す。
単なる作者の思い込みと想像力のSFと違い、あらゆるデータを科学的に分析して、今後起こるであろう未来をシミュレーションするのだから、当たっていても驚くことはないらしい。
そして、30年を経た今、少しも色あせていないことにうれしさを感じるらしい、堺屋太一さんは。

この堺屋太一さん。官僚上がりなのに、自己アピールがうまいのだ。だから小説家にもなれたし、大臣にもなれたのだろうけれど。
とまあ、前書きに自画自賛的な文章が続くのだけれど。

本編を読んで、恐れ入った。
第4話を除いて、小説としても面白い。予測がぴったり当たったということはないのだけれど、彼の予測したベクトルの向きはずれていないことに感心した。

これが科学的予測というものだろう。
経済学者の皆さんも、この本を読んで、半年・一年先の予測の精度を上げてもらいたいものだ。

チョイ上の自分史わたし本なら文研ビズ

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