陽炎ノ辻―居眠り磐音 江戸双紙
2009/5/6 水曜日 – 10:19:03
書名:陽炎ノ辻―居眠り磐音 江戸双紙 (双葉文庫)
著者:佐伯泰英
自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。
NHKで何度もドラマ化され、今も放送中(2009/05/06現在)の原作だ。
その原作の居眠り磐音シリーズの第1作だ。
ぼくは、陽炎の辻は第1回を見逃しているので、だいたいの設定は回想シーンでわかっているのだが、この本を読むことで、その背景までを知ることができたというわけだ。
NHKの脚色のほうがより魅力的になっていると思ったのだが、それは映像力のせいかもしれない。
原作のほうがよりリアルというか、人間的に描かれているのだ。
小説の出来としてはそのほうが良い。
主人公坂崎磐音もそうだし、品川さんも竹村も。
雰囲気では藤沢周平に似ているが、違うのは経済を描いているところだ。
江戸時代後半といえば、経済も発達し、承認が力を付けている時代。商取引を抜きに政治は語れないし、人々の暮らしも大きな影響を受けている。
まさしく「真っ当な時代小説」といえる!続編も読まなきゃ!!